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全国自動ドア協会の現況 (2019年度を終えて)

2020年6月25日

1自動ドアの需要動向

2018年度(平成30年度)の自動ドア生産台数の実績
  • 国内向台数 137千台/年 (前年度比 102.2%)
  • 海外向台数  12千台/年 (前年度比 80.0%)
  • 総生産台数 149千台/年 (前年度比 100.0%)
業界情勢

2019年度の総生産台数は国内向け生産台数が首都圏中心に東京五輪・大型再開発案件需要により増加に転じたものの、海外向け生産台数が大型案件の減少、欧州勢との競合により2期連続の2桁減となったため、前年比ほぼ横ばいとなった。据付台数は産業用が工場案件の減少などにより二桁減であったが、ビル用、ストア用が堅調であったため、前年比微増となった。また、リニューアル市場における取替台数も微増であった。
2020年度は、前年度並みの国内向け生産台数 137千台、海外向け生産台数 12千台、総生産台数 149千台と予測した。尚、新型コロナウイルス感染拡大により、建築現場の遅れやリニューアル市場の冷え込みなどが懸念されるが、現段階では見通しが不明のため、その影響は考慮していない。

2006年度から2019年度までの生産台数推移 (単位:千台/年)

年度 総生産 伸率% 国内向け 伸率% 輸出 伸率%
2006(H18) 163 101.9% 142 101.4% 21 105.0%
2007(H19) 162 99.4% 139 97.9% 23 109.5%
2008(H20) 139 85.8% 122 87.8% 17 73.9%
2009(H21) 128 92.1% 107 87.7% 21 123.5%
2010(H22) 132 103.1% 113 105.6% 19 95.0%
2011(H23) 137 103.8% 120 106.2% 17 89.5%
2012(H24) 139 101.5% 121 100.8% 18 105.9%
2013(H25) 144 103.6% 127 105.0% 17 94.4%
2014(H26) 143 99.3% 127 100.0% 16 94.1%
2015(H27) 145 101.4% 127 100.0% 18 112.5%
2016(H28) 148 102.1% 129 101.6% 19 105.6%
2017(H29) 154 104.1% 134 103.9% 20 105.3%
2018(H30) 149 96.8% 134 100.0% 15 75.0%
2019(R01) 149 100.0% 137 102.0% 12 80.0%
2020 予想(※1) 149 100.0% 137 100.0% 12 100.0%

※1: 2020年度の予測:新型コロナウイルス感染拡大の影響を考慮せず

2自動ドアの安全性に関する取組み

当協会は、自動ドアの安全確保に関する活動を重要な使命と考え、自動ドアの通行者安全を実現するエントランス環境づくりのための研究と諸施策を継続して実施しています。
2017年3月に制定された自動ドアの安全規格JIS A 4722 「歩行者用自動ドアセット-安全性」の内容をよりわかりやすく解説するために、「JIS準拠:安全ガイドブック」の改定版を発行しました。

3自動ドア施工技能士の現状

厚生労働省認定国家資格である「自動ドア施工技能士」の2019年度技能検定試験が2020年1月から2月にかけて全国で実施され、2019年度は、271名が受検、 実技と学科を合せた厳正な検定の結果、193名の合格者が発表されました。
これにより自動ドア施工技能検定試験の全国累計合格者数は、1級が3,718名、2級が3,735名となり、合計で7,453名に達しました。施工技能士は、自動ドアの安全性を確保し、快適な性能を提供し、施主・建物管理者の皆様の満足度を高め、自動ドアを利用する通行者の皆様の信頼を戴くうえで大変重要な役割を担います。その認識を高めていただくため、全国自動ドア協会では2009年から優秀自動ドア施工技能士表彰制度を制定し、今年で12回目を迎え21名(累計252名)の方が表彰されました。

自動ドア施工技能士合格者数

年度 1級技能士 2級技能士 合計
2018年度 検定合格者 108人 129人 237人
2019年度 検定合格者 92人 101人 193人
有資格者の累計人数 3,718人 3,735人 7,453人

4技術基準等の改訂活動

JIS A 1551「自動ドア開閉装置の試験方法」について、経済産業省、日本規格協会との三者ヒアリング、日本規格協会審査会を経て、公募制度の案件として採択され、 改正作業に着手しました。本委員会を2回、分科会を8回開催して審議を重ね、原案の最終案を作成中です。

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